わかった!と思うことがあったなら、実はわかっていないからそんなことが言える。「わかった」とはなんなのか。
世の出来事の大半はとても複雑で、そんなに簡単に何かが「わかった!」りしないのもです。もし「わかった!」と思うことがあったなら、それは結局のところ「実はわかっていないから」なのです。わかっていないという事実を理解できないから「わかった!」と思うのです。
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大事なことは、自分が何もわかっていないと知ることです。それが、より理解したいという動機ともなります。「わかった」と思うことは思考の終着点(思考停止と同じ)を意味します。そう思った瞬間に、 その人の認識世界のサイズ(境界線)が確定してしまうのです。子供の世界が狭いのは、すぐわかった気になるからです。子供ってよく言うでしょ。「ママ、僕わかったよ!」と。
大人になったのに“むやみな自信”がある人は、自分で狭い世界に境界線を引いてその中で生きている人です。しかし”覚悟の自信”がある人は、自分が理解できない世界の絶望的な広さを認識した上で、「だからこそ自信を持つことが大事なのだ」と意識的に気持ちをコントロールしています。
というわけで、大人への二つ目の階段を上る時、それは、「世の中は思ったより複雑で奥深く、自分は何もわかってない」と理解できた時だと思います。
なにかとすぐ、「わかった」気になる傾向があります。
なるほど、物理学はこういう風になっているんだ!わかった!
就職活動は、こういう風にやれば良いんだ!わかった!
友達付き合いは、こういう風にすれば良いんだ!わかった!
人生で大切なものってこういうことか!わかった!
世界ではこういうことが起こっているのか!わかった!
「わかった」と思うとき、たくさんあります。ちきりんさんは、
『もし「わかった!」と思うことがあったなら、それは結局のところ「実はわかっていないから」なのです。』
という風に言っています。
そもそも「わかった」とはなんなのか。
「わかった」と思うとき、それは結局どういうことなのでしょう。
「わかる」とは、一体なんなんでしょうか。
これが、哲学的とでも言うのでしょうか。おそらくちゃんとこういうことも偉い人が考えているんでしょうけど、自分のことばで理解したいと思ったので、ここに書きます。
"わか・る【分(か)る/▽解る/▽判る】"
[動ラ五(四)]
1 意味や区別などがはっきりする。理解する。了解する。「物のよしあしが―・る」「言わんとすることはよく―・る」「訳が―・らない」
2 事実などがはっきりする。判明する。「身元が―・る」「答えが―・る」「持ち主の―・らない荷物」
3 物わかりがよく、人情・世情に通じる。「話の―・る人」
..僕にはよくわかりません。”理解する”と説明されても、”理解する”とはなんだとなります。今回は自分のことばで「わかる」を定義してみようと思います。
この世界は、”存在”と”相互作用”に分けられる。
物理学を学ぶ僕にとっては、私たち人間も結局、素粒子の集まった集合体です。
世の中の起きているすべてのことは、”物理学現象”だという風に捉えるとこのような考え方ができます。
あるモノとあるモノが存在して、互いに作用を与えあう。
世界の最小の構成要素である色々な素粒子が存在して、それらが相互作用する。
素粒子 - Wikipedia & 基本相互作用 - Wikipedia
これがすべて。これこそが、私たちの住む世界であると考えます。
というか、そう考えられていると思います。
「世界がわかる」とは
素粒子と基本相互作用について、あまり深く語る能力はありません。
ただ、このように考えるとこういうことが言えると思います。
「世界に ”どんなモノが存在して” 、それらが "どうなっているか" 」、それの ”過去、今” を全て ”知っていて” かつ "未来を予測できる" ということが、「世界がわかる」ということ。
”どうなっているか”というのは、何が起きているか。何かが起きるということは、あるモノとあるモノが出会って相互作用するということ。
”未来を予測できる”とは、”何かが起きる原因、理由” を”知っていて” それを応用して、次に何が起きるかを予測するということ
”知っている”とは、その事実の情報(A が Bの状態である。とか CはDにむかってEの速度で動いているとか)を持っているということ
「世界がわかる」ということはこういうことだと思う。つまり、「”なにか”をわかる」ということは、”世界” の範囲をその ”なにか” に狭めたもの。
具体例を考えるとかはまだできてないですが、これが、自分なりに考えた結論です。
「わかる」ということなんなのか、を考えることで、「世の中は思ったより複雑で奥深く、自分は何もわかってない」と知ることができた気がします。
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